濱田 隆士(はまだ たかし)

1933年02月03日 - 2011年01月19日

経歴

友松会提供

1933年  2月3日宮崎県延岡市に生まれる
1955年  横浜国立大学学芸学部地学科卒業(学芸学士)
1960年  東京大学大学院数物系研究科地質学専門課程博士課程修了(理学博士)
 東京大学教養学部地学教室助手
1966年  カリフォルニア工科大学交換研究員(~1968年)
1969年  横浜国立大学教育学部非常勤講師
 東京大学教養学部地学教室助教授
 1980年  東京大学教養学部地学教室教授
 1982年  東京大学理学部講師併任
 1985年  東京大学大学院総合文化研究科担当
 1987年  文部省学術審議会専門委員(~1992年)
 1988年  文部省教科用図書検定調査審議会委員(~1990年)
 1989年  国際協力事業団国内委員会委員(~1991年)
 科学技術会議専門委員
 1991年  放送大学客員教授(~1993年)
 1992年  文化庁文化財保護審議会委員
 1993年  東京大学定年退官、東京大学名誉教授
 放送大学教養学部教授
 1995年  神奈川県立生命の星・地球博物館館長(~2000年)
 2000年  福井県立恐竜博物館館長(~2005年)
 2011年  1月19日 逝去(享年77歳)

 業績

専門は、古生物学、地質学、地球環境変動史学であったが、博物館学や生涯教育、映像生物学、地球環境問題や科学技術社会論まで幅広い分野で活躍された。また、科学メディアへの関心も強く、NHKなどの教育番組の作成にも積極的に協力された。特に、NHK特集「地球大紀行」には諮問委員として参画し、地球科学の普及に大きく貢献した。著作物は、専門分野の学術論文や普及図書など500編以上にのぼる。

  • 日本の古生代のサンゴ化石についての研究を進め、1960年に「西南日本外帯ゴトランド系の層序と分帯」というテーマで、東京大学から理学博士の学位を授与されるとともに、日本地質学会研究奨励賞を授与された。
  • 1966年には、京都在住の益富寿之助博士と共著で、カラー版「原色化石図鑑」(保育社)を刊行した。この図鑑は、化石に興味関心のあった大人だけでなく子どもたちにとってもバイブルともなった。それは、後に刊行された「日本の化石」(小学館)に引き継がれていった。
  • 1960年代から70年代前半にかけて、千葉県房総半島の沼サンゴ層の調査研究を進め、その成果は、地質時代から現在までの造礁性生物の分布や古生物地理学的意義を考える上での重要な貢献となった。
  • 1971年には、「古生代三葉虫及びサンゴの研究」というテーマに対して、日本古生物学会学術賞が授与された。
  • 1970年代からは、生きた化石とよばれるオウムガイやカブトガニなどの研究もされ、古生物を理解するうえで現在の生物を研究する意義を唱えられた。その成果は普及面にも活用され、1975年に「カラー自然ガイド 生きている化石-動物-」を刊行された。
  • 古生物学や地球科学だけでなく、その周辺分野との学際的研究や、新しい道具やテクニックの活用も積極的に取り組まれた。化石へのX線CTスキャンの適用や、「コンピュータ・グラフィックス」による三次元復元は、先駆的な研究として海外にも紹介された。
  • 科学研究を社会に普及させるために、科学メディアとの交流も積極的に行った。図書だけでなく、NHKなどの教育番組の制作にも協力を惜しまなかった。なかでも、NHKの特集番組であった「地球大紀行」や「生命 40億年はるかな旅」などに参画され、地球科学だけでなく科学全般を社会に普及することを努められた。
  • 子どもたちへの普及活動や、成人への生涯教育などにも深い理解を示し、大学在職中から様々な普及活動に取り組まれた。また大学退官後は、神奈川県立生命の星・地球博物館や福井県立恐竜博物館の館長として、自然科学の普及に努めた。
  • 生涯にわたって、古生物学、地質学、地球環境変動史学の研究に精進され、その成果を一般社会に還元すべく普及活動に積極的に取り組んだことは、研究者だけでなく生涯学習関係者、科学メディア関係者など多方面から高く評価されている。

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