早間 玲子(はやま れいこ)

経歴

ファブリス・ランベール、フォトグラフ 撮影

   早間玲子氏は、1958年に横浜国立大学工学部建築学科を卒業された後、日仏の一流建築家事務所において腕を磨き、日本人初のフランス政府公認建築家営業権を取得し、フランスにおいて不動の建築家の地位を築かれました。その業績の高さは、2004年にフランス共和国文化勲章とフランス共和国レジオン・ド・ヌール勲章という、2つの高名な勲章を受章していることから明らかで、日本においても2001年に外務大臣表彰を受賞され、2011年には旭日小綬章を受章されています。また、フランスにおける修業時代には、横浜国立大学工学部建築学科の卒業資格がフランスにおける一流の建築高等教育機関卒業と同等であることを、膨大な資料を整えて独力により認定を得たという実績もお持ちです。

早間玲子氏の建築作品は、フランスにおける日本企業の工場建築や日系機関関連建築が多く、日仏交流に建築で多大な貢献をされました。ただし、2国間交流に貢献したのみならず、その建築作品はいずれも建築地の地理的条件を十分把握し、環境に配慮し景観に敬意を払う姿勢に貫かれています。このように早間玲子氏は、海外に活躍の場を開拓するとともに自己スタイルを形成し、建築家として確固たる地位を築かれました。

学歴・職歴

 1958 横浜国立大学工学部建築学科 卒業
 1959―1969 前川國男建築設計事務所勤務 一級建築士 N゜39695
 1966 末 日仏工業技術交換留学生として渡仏
1967, 1969 日本大使公邸インテリア実施設計図作成のため
シャルロット・ペリアン・インテリア設計事務所在籍
 1968 ジョルジュ・カンジリス都市計画建築設計事務所勤務
 1969―1975 ジャン・プルーヴェ建築設計・エンジニア事務所 勤務
―国鉄駅再開発、工業建築、集合住宅実験型等大規模公共建築の設計・監理に参画―
 1974 横浜国立大学工学、エコール・ド・ボザール両校建築学科の同等デイプロム修得( 省令 1974 )
 1975 日本人初のフランス政府公認建築家営業権収得( 省令 1975 )
 1975 私立エコール・スペッシャル・ダルシテクチュール客員講師をしつつ、同校卒業( 省令 1975 )
 1976 早間玲子建築設計事務所設立
 1976 PM  病院建築建築家のアグレ-マン修得 ( 省令 1976 )
 1977 PM  国立法廷エックスペール学院のアグレ-マン修得

 叙勲・表彰

2004 フランス共和国 文化勲章 受章
2004 フランス共和国 レジオン・ド・ヌール勲章 受章
2001 日本国 外務大臣表彰 受賞
2011 日本国 旭日小綬賞 受章

主要建築作品

 1978 デュピュイ邸(延面積 550m2
 1976, 1978 パリ国際大学都市・日本館改修,フランス
 1984-1994 キャノン・ブレッターニュ SAS,フランス(延面積 35000m2
1992 コニカ・ミノルタ・ローレンヌ SAS,フランス(延面積 24000m2
1992 日立・コンピューター・ヨーロッパ SAS,フランス(延面積 21000m2
1992 在仏日本人学校―フランス(延面積 10000m2
1992 ベレバ・シャトウ・ホテル+ゴルフ・クラブ,フランス(延面積 6000m2
1993 パリ近郊パ・ド・ラック駅地域総合計画指名コンペ,フランス
1998 曙・ブレーキ工業・研究所(延面積 2600m2
2000 サンデン・マニファクチュリング・ヨーロッパ SAS,フランス(延面積 50000m2
2001 在仏日本大使公邸改修,フランス
2012 山形トヨペット本社新築,日本(延面積 3700m2

その他の活動

2011― 国際交流基金・パリ日本文化会館運営審議委員
2004― 在仏日本人会 副会長
2005― 在仏日本人学校 理事
2002― 日仏笹川財団 理事
2005―2010, 2012 在仏日本商工会議所 理事
1999―2003 海外選挙フランス21 代表
(在日邦人選挙権獲得直後、敏速な在仏邦人登録を目的として日本人大使館領事部を援助のため結成、2003年に目的を達成、活動を日本人会に委託)

図書館内での展示物

早間玲子氏展示物


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