吉岡 勲(よしおか いさお)

1909年 - 1987年06月18日

経歴


弘陵造船航空会提供

1909年  京都府宮津市に出生
1932年  横浜高等工業学校(横浜国立大学の前身校の一つ)造船工学科卒業
 直ちに同校助手
1934年  横浜高等工業学校 助教授
1944年  横浜工業専門学校 教授
1950年  新制移行により横浜国立大学助教授(船体運動学,流体力学分野)
1962年  横浜国立大学教授,その間学生部長など歴任
1962年  工学博士(大阪大学)
1966年  弘陵造船航空会初代会長(1976年まで)
1975年  退職,横浜国立大学名誉教授
1981年  勲三等旭日中綬章受章
1982年  日本造船学会賞受賞
 1985年  「ウィリアム・フルード伝」出版
 1987年  6月18日逝去(78歳)

 

 業績

研究及受賞

吉岡勲先生(名誉教授)は、本学前身の横浜高等工業学校造船工学科の第1回卒業生であり、卒業後直ちに母校に奉職され、43年の永きに亘って教鞭をとられるとともに、学生部長などの重責もはたされました。また学科の同窓会を初代会長として立ち上げ、卒業生のよりどころを作られるとともに、母校への支援も続けられました。

吉岡先生の研究教育分野は、流体力学を含む船体運動学であり、中でも船舶復原性分野における波浪中動揺抑制の分野で画期的な成果をあげられました。

更に近代工学における先駆者ウィリアム・フルード(流体力学におけるフルード数で有名)に関する技術史的研究は、退職後もライフワークとして継続され、その成果は日本造船学会誌に9年間にわたり25回連載され、絶賛を博すとともに日本造船学会賞も受賞されました。

またこの研究は本家イギリスの研究者の知るところとなり、英国フルード博物館の開所式に招待されるという栄誉も得られています。

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フルード博物館開所式に招待された吉岡勲先生(左)

 

教育

吉岡先生は細部を揺るがせにしない講義をされたほか、学生に対しては厳しくも慈愛にみちた教育をされ、今なお多くの卒業生に慕われていることは、「ウィリアム・フルード伝」の編集・出版が、吉岡先生が交通事故に遭われ負傷された後に、多数の教え子の自発的協力を得て完遂されたことからも伺えます。

また先生が亡くなられた後は、ご遺族から蔵書を譲り受け、船舶海洋教室図書室内に「吉岡勲先生記念文庫」を設け、教育・研究に資するとともに末永く顕彰されています。

出版

学会賞を受賞されたライフワークは「ウィリアム・フルード伝―近代工学の曙―造船学の父―」として出版されました(展示しています)。


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